中高生のためのヨセフまでの復帰原理の副読本 中川健一著 「日本人に贈る聖書物語」 族長たちの巻
復帰原理の基本はエジプトの宰相となったヨセフまでで、ひとまず終わる。
だいたい聖書はなんとしても一冊に纏めたいという要請があるので、段組み二段にして、しかもぎっしり文字を埋め込むことになる。
これがひとつの読みにくい原因だと思う。
そこで、このブログの聖句の引用は、読みやすいように1節ごとに改行を入れて、工夫している。
昔読んだ小室直樹の本がやけに読みやすかったのが、講談や落語みたいな語り口にもあっただろうが、ぎっしりと文字を詰め込まず、改行が多くて、そのことが難しい話の内容であるにもかかわらず、門外漢の自分でもついていけたことを思い出した。
そういえば確か小室直樹は犬養道子の「旧約聖書」で学んだと書いていた記憶がある。
今本を開いてみると、確かに聖書よりは馴染みやすいかも知れないが、それでもどうだろう。関心があるならともかく、知らない名前や知らない土地やものがでてきてとっつきにくいのだから。
北森嘉蔵の「旧約聖書物語」だって、まあ本を読み慣れている人ならともかく、まだまだ読みにくいことだろう。
大学時代の学舎で講義をしていた信徒は岩波文庫の関根正雄の「出エジプト」を読んで講義に役立てていた。
気が短い自分なんかは、高校の参考書を購入するのに、最初から完璧なもので学習したいと、学生時代はこったものを参考書に選んだりして、ことごとく失敗してきた。
遠回りに思えるかも知れないが、語学でも何でも大ざっぱな概要について書かれているものから始める方が、結局のところ近道であるらしい。
だから、
幼少者は子供アニメ劇場からはじめて
小学生は漫画の聖書
中高生は中川健一著 「日本人に贈る聖書物語」がいいのではないか。
幼子のようになりなさいとイエス様はいっておられるのだから、大人でも年長でもアニメから見たらよい。
登場人物の名前やストーリーが頭に入りやすい。
そうした後に講義や講論を学ぶと抵抗がずっと和らぐものだ。
「日本人に贈る聖書物語」は私が持っている文字が大きい単行本だけではなく、文庫本にもなっている。日本人に贈るという題からして、我々異教徒には親切な本ですよということだろう。
分厚い本ではあるが、不思議と読みやすい本である。
中川氏は旧約と新約の聖書の大要を4冊の単行本にしている。
アマゾンで中身が幾分見れる。
図書館にあるといいのだが・・・
ところで、不思議なものだが、二段組みでも横に日英の言葉で書かれた、二カ国語の聖書は読みやすい。
例えば手元にある
新共同訳―和英対照聖書NITEV44DI
日本語だけの聖書より読みやすい。
二カ国語をこれから求められる方には、高価だが以下がいい。
お年玉でいかがだろうか?
原理講論も左右の頁に二カ国語で表記してあるものが未だないことは
光言社や協会の責任であろう。