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加計学園問題の当事者である前愛媛県知事の加戸守行氏が参考人として出席したがマスコミはほとんど発言の報道はしなかった

www.youtube.com ニュースの視点《viewpoint of news》 2017/07/10 に公開

 

【閉会中審査=参院=詳報(5)】加戸守行氏「『加計ありき』と言うが…12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけ」「東京の有力私学は、けんもほろろでした」(1/6ページ) - 産経ニュース より引用

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 里見隆治参院議員(公明)「本日は前愛媛県知事の加戸守行氏に参考人としてご出席いただいています。獣医学部設置の要望実現に向けた参考人の思いを教えていただきたい」

 

 加戸氏「獣医学部誘致に至ります間に、いくつかのことがございました。まず1つは、私が知事に着任しましたときに、今治市は新都市開発構想がありましたけれども、神棚に上がったままで動いていませんでした。私の最初の仕事として、今治市とタイアップして、新都市整備事業に取り組みまして。2つの地区がございまして、1つは商業産業地域、1つの地区は学園都市構想地域。今治に若者の街で学園都市ができないかということがありました。そして、これは地元大学の誘致などもございまして、話も進みかけましたが、話がポシャりまして、結局土地だけがあって、学園都市構想が宙に浮いた状態でありました。

 もう一つは私が知事に着任早々、鳥インフルエンザの問題、あるいはアメリカでの狂牛病の問題、(知事の)終わりの時期には口蹄疫の問題等々で、愛媛県で公務員獣医師、産業担当獣医師の数の少なさ、確保の困難さ、そして獣医大学部の偏在等々の状況。そしてアメリカの適切な対応などを見ながら、日本も遅れているなと思っていたときに、ちょうどたまたま加計学園今治の新都市への進出という構想を持ってこられたので、渡りに船と、この獣医学部構想で取り組んでいただいて。単に獣医学部ということでなくて、アメリカに見習って、先端サイエンスなり、あるいは感染症対策なり全てが国際水準に負けないような新たな分野に取り組む獣医学部として、国際的にも恥ずかしくない拠点にもしたい。

そして、国際的に通用する獣医師をということで、今申し上げましたとおり、新都市開発と若者の街、そして今治が国際的な獣医師の育成ということで飛躍できるのではないか。そして、愛媛の問題も含め、あらゆる一石二鳥、一石三鳥の思いでチャレンジをしようと決心をしたわけでありますけども。

 それが、堅い堅い岩盤規制に阻まれながらいろいろ勉強しつつ、あそこもだめか、これもだめかといいながら、しかし、日本の少なくとも私が見る限り、獣医学部は10年以前と今日まで変化しておりません。

 アメリカに、あるいはイギリス、ヨーロッパに10年遅れていると私は思います。10年の後れを取り戻す大切な時期だと、そんな思いできょう、参上させていただいたわけでありまして、そのことがらはそんな意味での地方再生、東京一極集中ではなくて、地方も頑張るんで地方も国際的拠点になり得るんだよと。そういうもののモデルケースとして、愛媛県の、今治の夢を託している事業であって、『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。

 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです。それは愛媛県の思いがこの加計学園獣医学部に詰まっているからでもあります

里見氏「最近の国会やマスコミにおける議論をどのようにごらんになっているか」

 加戸氏「私は提案をした当事者としまして、次の知事にバトンタッチした段階では、民主党が積極的に取り組んでいただいて、これでうまくいくのかなと思っていた状態が、また自民党で、申し訳ありませんけど、元戻りした印象で非常に残念に思っていた。

 最近の議論などを拝見しておりますと、本質論の議論ではなくて、単に手続き論だけが先行している。そういう意味では愛媛県の思いとか、今治市の思いとか、日本の未来、あるいは感染症対策の国際潮流とかそういう大きな議論をしていただくのが国政の場ではないのかなということで、ある意味で寂しい思いをしながら、歯がみをしながら、でも、よくぞ決断をしていただいたという意味での国家戦略特区に感謝を申し上げながら、本当はみんなで耳守りながら育てていただく。これが本当のあるべき姿ではないのか。そういう議論がほしいなと思いながら拝聴してまりました」

 里見氏「前川喜平前文部科学事務次官が『行政がゆがめられた』とおっしゃっている。事務方トップとして納得できなかったとうかがえるが、この点はいかがか」

前川氏「構造改革特区のスキームを使ってですね、愛媛県今治市が長年に渡って提案繰り返してこられた。その粘り強さと言いますか、その頑張りはある意味、敬服するわけでありますし、本当にお疲れさまでしたと(旧文部省OBである)加戸先輩にも申し上げたいのですが、しかし、それと政策としてどう判断することは別物であると考えていますし、ある意味、文部科学省としましては先輩に対してもですね、非情にですね、情け容赦ないといわれるかもしれませんが、きっぱりと断ってきたという経緯がありますので。

 これはやはり、政策としてこれまで獣医学部の定員を増やすという理由がないと判断してきたわけでありますし、その際には農水省などとも十分議論をしながら進めてきたとこういう経緯があるわけであります。

 今回、この国家戦略特区で認めるということの議論をする中で、やはり将来的な人材受給というものを踏まえて議論しなければならない。これは当然なことだと考えていましたし、やはり農水省、あるいは農水省が手に負えない新しい分野であれば厚労省も加わって、きちんと政府部内で政府部内で議論するというプロセスが必要だったと思います。

 

さらに、加えて国家戦略特区で、獣医学部を認めるかどうかを検討するかにあたっては4つの条件が示されているわけでありますし、その中で既存の獣医師養成でない構想を具体化するというのが必要であり、またライフサイエンスなど、獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになって、それが既存の大学では対応が困難だと、そういう条件を付した上で政府全体の議論をしていたわけでありますから、その4条件を満たすかどうかはきちんと議論しなければならなかったわけでありまして、それが十分できていない。

 今治市からの提案もございました。昨年の6月に愛媛県の局長さんが来ていたわけですが、その提案がありましたが、文科省は『4条件を満たしていない』と申しおりますし。9月にも加戸先生が提案をされていますけども、これについても『4条件に照らして疑問がある』と、これが文科省のスタンスでございました

 里見氏「長年熱意をもって要望してきた地域を足げにするのではなく、一緒にやっていこうという政府の姿勢が重要だと感じる」

 

 加戸氏「こと大学設置に関しましていろんな歴史等々もあるんでしょうけれども、私は自分で地方で現場を預かる立場にたって、この獣医師問題を考えたときに、あまりにも文科省の従来的考え方、硬直的だなと正直思いました。今、大切なことは国民がなにを求め、国は何を必要とし、どの分野でどんな人材が求められているかの時代であって、単なる一定の既得権益団体の主張だけに偏って、現状を守ろうとするその動き自体が不思議でありました。

一方において告示の対象から外されていない薬剤師は5000人も6000人も増えていく。こんど、ちょっと作りすぎでないかといっても、需要がありますと、需要が出てきたわけでないでしょうと。単に告示の対象になっているかいないかでこれだけの差がつくのかなと。

 もし、国のことを考えるなら日本で獣医学部はこれでいいのかと。既存の大学も今度作ろうとしている大学を見習って、あと教官を20人増やしなさい、30人増やしなさいという指導があってしかるべきではないのかなと。私は、県を預かった立場から考えて、ちょっと国民的感覚と文科省は乖離(かいり)してきているのではないのかなと。それが今回の国家戦略特区、特に獣医師問題を通じて感じたところでございます」

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