原理講論を読む

日常生活の中で 考える糸口を求めて

黒頭巾の主張のでたらめさについて

 

正直に申し上げて、わたしが売国奴と表現した相手の中に黒頭巾も含まれます。

まるで左翼のような書き方には驚きます。

また、ほとんどが誰でも知っているようなことをさも得意げにお話になられているように見えて、かっての切れ味はどこにいったのかと思います。

わたしは文系で政治経済にはあまり関心がなく事情に疎いのですが、トランプ政権誕生後はそうも言ってはいられなくなりました。

そんな私がみても黒頭巾は、私と同様経済オンチなのではと疑いたくなります。

彼の問題点は、根拠をデータで示せないことです。

また、指標の名称を明らかにしません。

あってもなくてもどうでもいいような話でしかありません。

 

確かに雇用状態は改善されていて、経済指標と戦後最大の神武景気を抜きそうか、抜いてしまったのかというレベルです。(成長率高いはなんと1%前後と低いのですが。)

しかし、株価が上がって企業の収益は過去最高を達成しているところも多いのですが、一般国民は景気拡大を実感できていないのも事実です。

 

「成長率」とは何のことでしょうか?

前半は客観的事実を経済指標によって判断するということでしょうが、

後半は主観的実感のお話です。

 

一体、確定的事実によって景気や経済成長を判断したいのか?

それとも、主観的判断である国民感情を取り扱いたいのか?

はっきりさせないといけないことでしょう。

 

国民の景気実感はそんなもので神武景気の頃の年率数%の高い経済成長や実質賃金成長の時も景気の良い実感は感じない人が多かったんですよ高橋洋一先生はそのようにおっしゃっていましたが、今回はつい最近まで、実質賃金は安倍政権になってもほとんどマイナスでした。

つまり庶民、国民の実質賃金は下がり続けていたの

です。

 

ここでも、客観的事実、すなわちデータが出てきませんから、読者は判断ができません。

先日、都議選の秋葉原では、安倍政権に反対の人はそこに集まった人の1/20ほどしかいなかったにも関わらず、取材陣が密集する前に陣取って、大声で安倍総理の演説が聞こえないほどヤジを飛ばす者たちのところだけ、トリミングして、あたかもそこにいる人がみんな安倍政権に反対であるかのように報道されました。

そこに、一部の人が反対を訴えて集まっていたことは事実ですが、彼らは国旗を振って応援している支持者に比べたら僅かな人数でした。

データの扱い方統計の扱い方で事実は歪められるものであるということです。

 

では、黒頭巾の場合はどうなのでしょうか?

あるメンバーは、例えば高度成長期、団塊の世代の人たちに高所得者が多かったので、

現在はどんどん定年になり、したがって平均の所得は下がらざるを得ないといいます。

黒頭巾はこういう点を考慮されているのでしょうか?

最近のデータでは以下のような感じです。

実質賃金の推移と解説|ニッポンの数字 より引用

 

最終更新日:2017年7月7日

実質賃金

2017 5

前年比:+0.1%   指数:85.7

2015/052015/082015/112016/022016/052016/082016/112017/022017/05-5.0-4.0-3.0-2.0-1.00.01.02.03.0
時期  
2015/05 0
2015/06 -3
2015/07 0.5
2015/08 0.1
2015/09 0.3
2015/10 0.4
2015/11 -0.4
2015/12 -0.2
2016/01 0
2016/02 0.3
2016/03 1.6
2016/04 0.4
2016/05 0.4
2016/06 2
2016/07 1.8
2016/08 0.6
2016/09 0.8
2016/10 0
2016/11 0
2016/12 0.1
2017/01 -0.1
2017/02 0
2017/03 -0.3
2017/04 0
2017/05 0.1
 

※ヘッダをクリックして並替えできます。

※指数は2015年平均=100。

※増減率は前年同月比。

時期 増減率 指数
2017/05 +0.1% 85.7
2017/04 0.0% 87.5
2017/03 -0.3% 88.9
2017/02 0.0% 84.0
2017/01 -0.1% 86.1
2016/12 +0.1% 174.1
2016/11 0.0% 87.5
2016/10 0.0% 84.7
2016/09 +0.8% 84.7
2016/08 +0.6% 87.1
2016/07 +1.8% 119.4
2016/06 +2.0% 137.7
2016/05 +0.4% 85.6
2016/04 +0.4% 87.5
2016/03 +1.6% 89.2
2016/02 +0.3% 84.0
2016/01 0.0% 86.2
2015/12 -0.2% 174.0
2015/11 -0.4% 87.6
2015/10 +0.4% 84.7
2015/09 +0.3% 84.2
2015/08 +0.1% 86.6
2015/07 +0.5% 117.5
2015/06 -3.0% 135.3
2015/05 0.0% 85.3
2015/04 -0.1% 87.2
2015/03 -2.7% 88.0
2015/02 -2.3% 83.6
2015/01 -2.3% 86.2
2014/12 -2.0% 174.4
2014/11 -3.1% 87.9
2014/10 -3.4% 84.4
2014/09 -3.4% 83.8
2014/08 -3.4% 86.5
2014/07 -2.1% 116.8
2014/06 -3.6% 139.5
2014/05 -4.0% 85.3
2014/04 -3.6% 87.3
2014/03 -1.6% 90.4
2014/02 -2.4% 85.8
2014/01 -2.1% 88.3
2013/12 -1.7% 177.8
2013/11 -1.6% 90.7
2013/10 -2.0% 87.4
2013/09 -1.9% 86.8
2013/08 -2.3% 89.4
2013/07 -1.3% 119.4
2013/06 -0.1% 144.7
2013/05 -0.1% 88.8
2013/04 +0.4% 90.7
2013/03 -0.3% 91.8
2013/02 -0.5% 87.9
2013/01 0.0% 90.3
2012/12 -1.9% 181.0
2012/11 -1.0% 92.2
2012/10 -0.2% 89.2
2012/09 -0.5% 88.6
2012/08 +0.2% 91.6
2012/07 -1.3% 121.1
2012/06 -0.5% 145.0
2012/05 -1.5% 89.0
2012/04 -0.5% 90.3
2012/03 +0.2% 92.0
2012/02 -0.2% 88.4
2012/01 -1.3% 90.2
2011/12 +0.2% 184.7
2011/11 +0.3% 93.2
2011/10 +0.1% 89.3
2011/09 -0.6% 89.0
2011/08 -0.7% 91.4
2011/07 -0.6% 122.5
2011/06 -0.4% 145.5
2011/05 +1.3% 90.3
2011/04 -1.0% 90.7
2011/03 +0.3% 91.9
2011/02 +0.6% 88.5
2011/01 +0.8% 91.5
2010/12 +0.4% 184.3
2010/11 +0.3% 92.9
2010/10 +0.6% 89.3
2010/09 +1.9% 89.4
2010/08 +1.4% 92.0
2010/07 +2.5% 123.2
2010/06 +2.6% 146.1
2010/05 +0.7% 89.2
2010/04 +2.4% 91.7
2010/03 +1.6% 91.6
2010/02 0.0% 87.9
2010/01 +0.7% 90.7

※資料:厚生労働省「毎月勤労統計調査」

 

さて、実質賃金がなかなか安倍政権になっても上がっていないということは、一般に知られてきたことです。

それを声高にして今更指摘するなら、具体的にどうすればいいのか?

提案すべきではないだろうか?

ご自分にできないのなら、こういう方がこういう提言をしているがどうだろうか?

と、紹介するのが親切でしょう。

自分の立場をはっきりさせないで、批判だけするのは師観に似ています。

無責任な話です。

 

アメリカのトランプを支持してきた下層的元中間層に当たる庶民が潤っていないのです。

このままでは次第に安倍さんはこの面からトランプ革命からずれてしまいます。

多くの国民はまだ、民進党の政権の方がいいとか、民主党政権に戻りたいとか思っているわけではありません。

 私はNHKの番組でラストベルトのブルーワーカーの発言を思い出しました。

以下にありました。

雇用は守れるか〜アメリカ ラストベルトの労働者たち〜: kingstone page(新)より引用

===

雇用は守れるか~アメリカ ラストベルトの労働者たち~



NHK BS1スペシャ

 トランプを支持するアメリカの白人労働者。
 ある工場の組合長の動きを追いながら、その周辺も取材している。

 そのあたりの製造業の工場はメキシコに移転し、白人労働者を解雇しようとしている。
 そこでその地域の白人労働者たちはトランプを支持し、また工場が移転しないよう陳情(?)請願(?)している。
 で、ちゃんとその陳情・請願は取り上げられ、トランプもアクションする。

 ある工場はそれでも移転することになり全員解雇。

 ある工場はトランプからの依頼もあり「移転しない」と宣言。
 しかし、その後、製造機械を新にする計画が持ち上がり、多くの従業員がリストラされることになった。

 う~~ん、どっちにしても熟練労働者が解雇される流れなんや。

 なお、職探しで職場説明会に出たある人のつぶやき。

「時給12ドル。今までの半額以下じゃないか。こんな給料じゃ家族を養っていけない」

 ってことは現在、時給24ドル以上ってことだな。

 1ドル110円として
 12ドル 1320円
 24ドル 2640円

===

黒頭巾がいう下層的元中間層の時給が2640円です。

この人達は日本ではどのクラスの人でしょうか?

日米の事情の違いがあります。

 

このままでは次第に安倍さんはこの面からトランプ革命からずれてしまいます。

と結論づけ、

そういう意味で安倍政権に対しての提言というか参考にしていただきたいところがあり、このようなシリーズでの記事にさせていただいています。

 

せっかく経済面からのご指摘があったのでその点からご説明していきたいと思います。

ことのついでにせっかくですから最近のブログ記事を読ませていただきましたが、黒頭巾の「提言」は感想に等しいくらいのもののように思われます。

提言というのであれば、日本の下層的元中間層の所得がアップする名案でも出していただきましょうか。

 

家計学園はこの岩盤規制を撃ち壊す経済特区の中の国家戦略特区の目玉として指定されていたのです。

つまり愛媛県今治市の国家戦略特区における獣医学部の新設の案件でした。

つまり本来ならば首相自らが岩盤規制突破の例としてその実績を訴えるべきもののはずではないのかという疑問が出るのです。

 

家計学園はこの岩盤規制を撃ち壊す経済特区の中の国家戦略特区の目玉として指定されていたのです。」 

これはまったくのデタラメです。

左翼マスコミと同じ意見です。

政府もそんなことは言ってきていません。

 

国家戦略特別区域というのは、例えていえば、地方自治体にふるさと創生事業のようにお金をばらまくのではなく、ベンチャー企業になりなさいということだと思います。

ベンチャーですから、どれもこれも成功するはずはありません。

やってみなければわかりません。

大前研一ベンチャーは千三の世界だとかって言いました。

1000のうち3つくらいが立ち上がればいいというものです。

国家戦略特別区域は69くらいだと思いますが、このうち幾つかでも成果が出ればやってよかったのだと私は考えます。

あの岩盤規制の突破の話はこんなところで出てきて、しかも首相は自らの実績をいうのを何をためらわれているのか、そこにこの問題の本質があります。

そこに安倍首相の一貫性というか心、あるいは魂が込められているとは感じられないのです。

加計学園を目玉にしたものではなく、全国的な活性化を念頭に置いたものであり、その中に加計学園も地域とともに参加してきたのです。

とんだ勘違いというより、大間違いであり、安倍政権にとって迷惑なフェイクニュースです。

 

 国民感情を問題にするのか、客観的経済データを問題にするのか、

先ずは分けて考えたほうがいいでしょう。

黒頭巾の話は、ごちゃまぜです。

経済成長を何で語るのか?

GDPなのか、なんなのか?

そのデータはどれか?

 

TPPの議論でもそうですが、

為替が少し高くあるいは低くなった方が、とかもですが、

こういうことには必ず両面があります。

いい面と悪い面、

誰それにとってはいいが、誰それにとっては悪いというように。

二性性相は、ものごとの両面を見ることを教えています。

 

三本目の矢の成果についての検証も慎重にすべきです。

だいたい成果が出るのはタイムラグがあるので、場合によっては前政権の取り組みが、

時期政権のときに実ることはあるでしょう。

 

また内訳をしっかり見ないと言えないことです。

 

そこに安倍首相の一貫性というか心、あるいは魂が込められているとは感じられないのです。

 

果たしてほんとうでしょうか?

私には信じがたいことですが。

 

 

今日はテレビに日本電産永守重信会長が出ていたので、そちらの話を書く予定でした。わたしが最も好きな経営者です。

次には書きたいと思います。

 

 


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