安倍総理は共産主義の魔の手からセイロンを助けばければならない!
蒋介石だけではなかった。
恨み節で70年生きるのとはまったく別の選択をした国が、台湾とセイロンである。
さて、その日本の恩人であるセイロンが、今苦境に立っている。
中国の一帯一路戦略の餌食になろうとしている。
我が国が最も悲惨な時の友人が、国家の存亡の危機に瀕している。
さて、一帯一路を地図で確認してみよう。
以下の記事から地図を引用する。
“陸と海のシルクロード”中国の「一帯一路」構想とは? (THE PAGE) - Yahoo!ニュース より引用
新世界秩序グループからお墨付きを頂いているのが、習近平であるという。
中国中心の一国世界制覇を、陸路と海路のに方面を押さえて、政治的支配と経済的支配の販路を築くというものである。
これを資金の面から支えてきたのがAIIBである。
開発途上国が必要とするインフラなどの整備のための資金を提供して、中国が次第にその国に対する影響力を持ち、ついには抜き差しならないような関係にまで至っていくシナリオである。
経済的に見れば属国のような状態になり、その結果政治的にも中国の発言を無視できないどころか従わざるを得なくなってしまうのである。
その悪い例が現在のスリランカである。
NHKの番組「国際報道」によれば、だいたい以下のような実態であると言う。
中国は海の要衝地スリランカを押さえて、中国と対峙するインドを、あたかも真珠のネックレスのようにぐるりとインドの周りの海路に、次々と港を建設してきた決算として、封じ込めてしまおうというのである。
「真珠の首飾り戦略」と呼ばれている。
これに対してインドのモディ首相は、インドとスリランカは共に発展していくのだと訴えている。インド洋の安全保障に危機が訪れているからである。
スリランカ最大の都市コロンボでは、25万人が住む巨大な港湾都市建設のプロジエクトが進行している。
完成すると東京ドーム60個分の広大な土地になる予定である。
中国企業が開発を全て担当し1600億円を投じたこの都市には、国際金融センターも設置される予定である。
勿論、3年前の起工式には習近平がやってきて、テープカットをしている。
中国の一帯一路戦略におけるシーレーンの要衝と位置づけられているだろうと思われるのが、コロンボのこのプロジェクトである。
スリランカの内戦は、2009年まで続いた。
このときスリランカ政府に武器を供給していたのが中国であり、内戦後にも関係は強化され、援助を最も受けていたのである。
だが、良いことばかりではない、
スリランカの南部にあるハンバントタでは中国が貸し付けた巨額の金の返済に悲鳴を上げている。
ここでも中国資本によって港が開発されてきたが、ここを利用する船はせいぜい一日に一隻程度でということである。その結果中国への債務は9000億円にも登ってしまった。
スリランカのカルナナ財務相は、返済には400年かかると延べた。
ほとんど不可能な事態に陥ってしまった。
スリランカと中国の合意文書案の内容は、以下のように明記されている。
債務軽減と引き換えに中国に、「99年間の運営権」「治安警備の権限」を与える。
この合意がなされると、スリランカ海軍が担っている港の警備を中国側が全面的に行うことになる。
スリランカ港湾局会長は語る。
「これでは中国の植民地になってしまいます。どんな船がはいってくるのか我々にはまったくわかりません。」
衝撃的なことに、三年前には、突如中国の潜水艦がやってきた事があった。
コロンボ港に寄港したのであった。
地元に人たちはハンバントタ港を中国が軍事利用することを心配している。
インドはスリランカの内戦にたびたび関与してきたので、内戦後もしこりを残すことになった。
だが、インドのモディ首相は、インドとしては28年ぶりにスリランカを訪問して関係を修復した。
今年4月にはスリランカのウィクラマシンハ首相と経済協力を約束した。
具体的には東部にあるトリンコマリ港の開発をし、ここに石油関連施設の建設をすることを検討している。
モディ首相は植民地時代にインドから移り住んだ、インド系タミル人が暮らす地域を訪問し、1万楝の住宅建設の支援を発表した。
モディ首相は、今月中国の一帯一路フォーラム直前に再びスリランカを訪問し、責任ある隣国であることを訴え、このフォーラムの参加をボイコットしている。
インド外務省の報道官は直前に声明を発表して、一帯一路は国の主権を奪い、開発支援を受けた国が借金で苦しんでいると暗に批判した。
特に隣国であるパキスタンの南北を走る街道の建設には、インドが領有権を主張している地域を含んでいて、インドの主権に関わる問題だとして強く反発している。
これに対して、中国は反発して激しい鍔迫り合いが展開された。
今回モディ首相がスリランカを訪問するタイミングで、中国の潜水艦がスリランカの港に寄港しようとしたが、これをスリランカは拒否している。
インドでは中国の行為を挑発的な行為と受け止めている。
中国とインドの支援合戦に、日本がインドの側に加わって行くことが検討されている。
さて、AIIBであるが、多くの評論家などが指摘しているように、資金があまりなくて困っているという。
そうでもなければ、日本に擦り寄っては来ないだろう。
ADBにカネを出させて、自分の戦略目標を達成しようという虫のいい話である。
中国が北朝鮮に圧力をかけているので、無下にもできない。
そこで日本は、政府ではなく自民党の親中派である二階幹事長を中国にやっている。
だが、実質的な金庫番は政府の麻生財務大臣であり、麻生大臣はAIIBに懐疑的で、距離を保っている。
安倍外交は実に見事である。
安倍麻生のAAコンビがアジアの平和と安全のために、スリランカの問題の解決に知恵と支援を与えてくれることを期待したい。
なぜなら、彼等は我々日本が最も困難な時期の素晴らしい友人だからである。
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