www.youtube.com より引用
十代の頃は、英米の歌はほとんどインスツルメントとして聞いていたので、歌詞のことはあんまり意識していませんでした。
メロディーやリズムの美しさに惹かれていて楽しんでいたので
それで充分だったのです。
こうして歌詞を意識して聞いてみると、
カレンの歌う歌は、美しいだけではなく、どこかアンニュイなところが魅力だったのだなあと思わされます。
赤いバラ スーパースター : のどかに から写真を引用
親友が読書家で、まあ色んな本を読んでいました。
あるとき彼が読んでいたのが、原口統三の「二十歳のエチュード」という本でした。
この作者は、きれいな心を持った人のようでしたが、自殺しています。
いつの時代も若者たちは、永遠なるものを求めているのでしょうか?
見つかった。
何が?
永遠が。
太陽と連れ去って
見失なってしまった海のことさ。
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おお、季節よ。
おお、城よ。
無傷な心がどこにある?
わたしは原口が好きだったショパンの嬰ハ短調のワルツが好きになりました。
青春って脆く危ういものですね。
親友の義兄は画家で示現流の使い手でした。
その画家のお兄さんも芸術家タイプだったそうで、長髪でしたが、ジョン・レノンが俺の真似をして、髪を長くした、丸い眼鏡をしたと苦言をはいていたとか。
彼は首をつって自殺しました。
弟の画家はその場に立ち会った時、先ず感じたのが
「美しい!」でした。
当時わたしにもその感覚がわかったのですから、だいぶ危ない人ですね。
その頃高校生でしたが、夏休みの宿題の読書感想文が芥川の「歯車」です。
物騒な本です。これを芸術と勘違いしていました。
よくもまあこんな男を神はお救いになられたと思います。
嬰ハ短調のワルツはこんな感じです。
関心がおありなら、アシュケナージでいかがかと。
www.youtube.com より引用
ショパン - ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2 アシュケナージ
この揺蕩うようなメロディーが魅力でした。
ワルツはショパンの日常の感情体験が現れているようで
まあ、他のショパンにも共通しますが、聞いた後にぐったりと疲れてしまいますね。
あまり真剣に聞かず、アンニュイを楽しむに限ります。
カーペンターは美しいメロディーの曲が多いですね。
もう一つこれもどうでしょうか?
親友の義兄は、親友の姉が亡くなってからしばらくして会ったときに
ふとこう言ったそうです。
「義弘君、愛は一度だけなんだね」
スーパースター
雨上がりの朝の小道をゆくと
うやうやしくお辞儀をして、赤いバラが微笑んだ
人々は誰も気づかないかのように、かたわらを通り過ぎていく。
バラは「わたしはスーパースターです。」とその名をぼくに告げた。
ぼくも会釈して「名前をつけるのは、ぼくのはずだけど」と笑った。
ぼくの心に純粋さが生まれた時だけ、花は意味を持ち、
赤い花の色は鮮やかに蘇った。
その花は どこにあったのだろう?
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