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今日はフランス国民議会選挙 幾つかの記事の紹介

マクロン政権の顔ぶれについては以下から一部引用

試されるマクロン氏 間もなく国民議会選

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5月14日に大統領に就任したエマニュエル・マクロン氏により組閣された内閣は、公約通り22人の半分を女性が占める人事となり話題を呼びましたが、女性が半数の内閣はオランド全大統領の時にすでに実現しており、そのこと自体は目新しいことではありません。それよりも興味深いのは、左派右派の境界線が無くなったこと。および、選出されたメンバーが既成政党と民間からそれぞれ半数であったこと。これは今までのフランスでも例を見ない組閣人事です。

まず、首相に選ばれたエドゥアール・フィリップ氏は、中道ではあるけれども右派からの抜擢。マクロン氏は社会党オランド内閣の閣僚だったこともあり、比較的左派層の協力は得られています。そこで首相を中道右派共和党員から出すことにより、右派、左派の両方を取り込むことを目指していると思われます。

また、基本的に、国防相を務めたジャンイブ・ルドリアン氏が外務および欧州問題担当相、公務員相を務めたアニック・ジラルダン氏が海外領土相、司法相には中道政党「民主運動」を率いるフワンソワ・バイル氏など、移民問題、テロ問題などが関係してくる省には、政治経験豊富な人材で固められているのに対して、教育相、スポーツ相、労働相などには政治経験がない民間からの抜擢。

民間から登用されたメンバーは国内全体で知名度は決して高くない人も多いですが、各分野内では名前が知られているエキスパート達。特にデジタル相に抜擢されたムニール・マジュビ氏は従来のフランス政界では考えられなかった人事でもあるのではないでしょうか。33歳と言う若さであり、モロッコからの移民である両親を持つパリ生まれ。内閣入りはフランスのスタートアップコミュニティではよく知られた人物という実績が買われてのことのようです。

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日曜日のフランス国民議会選挙をめぐるポイントを解説 - Market Hack より引用

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6月11日(日)、フランスで国民議会第1回投票が実施されます。

フランスは二院制です。元老院はアメリカで言う上院に相当し、国民議会は下院に相当します。

元老院は諮問機構であり、実質的な権限は国民議会にあります

国民議会の定員は577名です。

フランスの大統領選挙がそうであるように、フランスの国民議会選挙も二回選挙制です。具体的には6月11日の第1回投票で:

1) 有効得票の50%を超える候補が出る
2) それと同時に登録有権者数の25%を超える得票を、その候補者が獲得する

という場合に限って、第1回投票だけでおしまいになります。

おフランス国民議会選挙では一選挙区から一名の勝者だけを選出します。

さて、上の条件を満たさなかった場合、登録有権者数の12.5%を超える得票を得た候補者全員が第2回投票へ進みます。

第2回投票は6月18日です。日本時間19日明け方に大勢が判明します。

現在のフランスの大統領はエマニュエル・マクロンです。彼はマリーヌ・ル・ペン候補と第2回投票で大統領の座を争い、勝ちました。

このマクロンもル・ペンも、いわゆる大政党の出身ではありません。現在フランス国民議会は社会党が51%、295議席を占めており、それに共和党が34%、196議席で続きます。マリーヌ・ル・ペンの国民戦線は僅か2議席のみです。マクロンは自らの政党、「前進!」を組織しました。したがって現状ではゼロ議席です。

しかし「前進!」は大量のしろうと候補者を今回の選挙に送り込んでいます。投票意向調査会社の予想では、「前進!」が65%、375議席を獲得し、圧勝するのではないか? と言われています。

仮にそうならなかった場合でも、歴史的にフランスの大統領は議会に自分の支持基盤が無い場合でも国政を運営することが出来ました。

むしろ重要なのは「前進!」のpro-EU、pro-businessの姿勢が、これほどまでに支持を得ている点だと思います。

マクロンは、かつて投資銀行ロスチャイルドに勤めていました。だからこれほど資本主義、ないしはマーケット・エコノミーを信奉する政治家は他に居ないわけで、そのマクロン、ならびに「前進!」をフランス国民が支持していることは近年のポピュリズムの台頭に対する国民の厭きを象徴していると思います。

 

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仏総選挙:大統領派、圧勝の勢い 外交など評価上昇 - 毎日新聞 より引用

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【パリ賀有勇】フランス国民議会(下院、定数577)総選挙の第1回投票が11日に行われる。最終結果は決選投票に持ち越される見通しだが、5月に結成されたマクロン大統領派の中道新党「共和国前進」が、連携する中道政党「民主運動」と圧勝する勢いだ。

 

 マクロン氏は就任後、共和党中道右派)出身のフィリップ下院議員を首相に、社会党中道左派)のルドリアン前国防相を外相に起用するなど実績とバランスに配慮した内閣を発足させ、党派を超えた支持を呼びかけている。総選挙に向け社会党議員の合流も受け入れる一方、擁立候補者のほぼ半数を新人候補とし、新鮮さもアピールしている。

 政治経験不足を指摘されてきたマクロン氏だが、主要7カ国(G7)首脳会議など外交舞台も無難にこなし、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱を表明したトランプ米大統領を厳しく批判して評価が上昇。共和国前進の支持率も押し上げる形だ。

 調査会社IPSOSが8日公表した世論調査によると、共和国前進は民主運動と合わせて397~427と7割前後の議席を獲得する勢いで、共和党などの中道・右派系が95~115で追う。大統領選で惨敗した社会党などの中道・左派系は改選前の約300議席から22~32に激減する見込み。大統領選でマクロン氏と決選投票に進んだルペン党首の極右・国民戦線は5~15に伸び悩む見通しだ。

 一方、マクロン氏の側近フェラン国土相がパートナーの女性に有利な不動産取引を行った利益供与疑惑が浮上。マクロン氏は大統領選で他候補の家族への不正給与疑惑を追及しただけに、選挙結果に影響する可能性もある。

 総選挙は小選挙区2回投票制。第1回投票は即日開票され、過半数獲得者がいなければ、得票率12.5%以上の候補者が18日の決選投票に進む仕組み。

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国民戦線が5〜15の見通しとは驚きだが、

そんなにも勢いがなくなっているのだろうか?

過半数割れになって欲しいものだ。

とりあえず、身近な情報から引っ張ってきました。

 

 


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