原理講論を読む

日常生活の中で 考える糸口を求めて

益村公俊の「アメリカの希望」は何を語っていたのだろうか? バノンの信奉する「80年サイクル」の代案が求められる

益村氏のように原理を自由自在に応用して歴史を紐解くことができる人材が、現在の統一家には一人もいないことを残念に思う。

摂理はアメリカに移っている。

他国に住む我々には、アメリカの事情が分からない。

特に歴史を知らないことのハンディを強く感じる。

アメリカという国家の人格がどのように形成されてきたのかを

我々は知る必要があることだろう。

 

「アメリカの希望」の内容はすっかり忘れてしまった。

アメリカはイエス様以降のキリスト教2000年の天運を

200年に短縮して祝福を受けた国家として、再臨主文鮮明恵師の前に立った。

1/10のスケールになってほぼ同じような展開になっていたのであろうか?

「アメリカの希望」の年表のようなものが手元にほしいところだ。

 

久保木先生以降、わが組織のトップはシンクタンクをつくるという発想がなかった。

我々は保守本流を支えるのであって、どこかのように別の政党をつくらなくてもよい。そのように大方の者は考えてきた。

それはそれでいいとしても疑問も残る。

世界平和教授アカデミーの教授たちの頭脳を結集させてまとめた、

「国際化時代と日本―10年後の国家目標」が泣いている。

情勢は常に生き物のように変化していく。

それに対応しなければならない。

そのためにはシンクタンクが必要であった。

何故創らなかったのか?

 

我々は後方から保守を支援して、国家のゆくべき道を提言し貢献することができた。

上記の本の出版時は、その立ち上げの好機であった。

 

さて、バノンの信奉する「80年サイクル」に触れている記事が出ているので、

ご紹介したい。

 

 

バノンは大戦争を起こす? (1/2) より部分的に引用する

 

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トランプ、バノン、そして米国における危機の到来

by デイヴィッド・カイザー

1990年代にニール・ハウと故ウィリアム・ストラウスという2人のマチュアの歴史家が、米国史についての新しい理論を2冊の本の中で提唱した。

最初が1991年に出た『世代:米国の未来の歴史』(Generations: the History of America’s Future)であり、次が97年の『フォース・ターニング:米国の預言』(The Fourth Turning: An American Prophecy)である。

そして2人は国史における80年のサイクルを指摘し、それが古い秩序を破壊して新しい秩序をつくる、大きな危機によって区切られていると主張したのだ。

彼らの理論は大学で広く教えられているわけではないし、メディアでも議論されているようなものではないのだが、それでもトランプ政権では大きな役割を果たす可能性が大きい。

なぜならブレイトバートニュースというサイトの元代表でトランプ政権の首席戦略家に任命されたスティーブン・バノンは、ストラウスとハウの危機の理論について詳しく、しかもそれを使って特定の目標をどうやって達成しようかを長年に渡って考え続けてきた人物だからだ。

私がなぜこのようなことを知っているのかというと、バノンはドキュメンタリー映画を制作する際にニール・ハウとこの私に、当時進行していた金融危機に関して2009年にインタビューを行ったからだ。

この映画は「ジェネレーション・ゼロ」というタイトルで、その中でその「危機の理論」がかなり詳しく議論されている。

バノンはこの理論の最大のカギとなる、国史は80年毎に「危機」、もしくは「第四の節目」(フォース・ターニング)を迎えており、これによって古い秩序が破壊されて新しい秩序が確立される、という考えに焦点を当てている。

ストラウスとハウによって指摘された大きな「危機」には、アメリカの独立戦争から憲法制定までの時代(1774-1794)、南北戦争とその後までの時代(1860-68)、そして世界恐慌から第二次世界大戦までの時代(1929-45)が含まれている。

このような経緯を踏まえて、彼らは21世紀の最初の15年に同じような大きな危機がくると予測している。

ストラウスとハウの主な予測はあきらかに実現している。たとえばアメリカが政治的な危機の状態を迎えてかなりの時が経過したことを否定する人はいないだろう。これは党派による分断状態や、深刻な不景気、海外での戦争、そしてとりわけ政治エスタブリッシュメントと国家との結びつきが崩壊していることなどだ。



ストラウスとハウの「危機の理論」の強みは、それが特定のイデオロギーに染まっていないという点にある。私の解釈によれば、それまでの政治・経済・社会の秩序の崩壊は、新たなビジョンを定着させるために、決定的なムーヴメントやリーダーを生み出すチャンスを創出する、ということになる。

最もわかりやすい極端な例を使えば、1933年当時のアメリカとドイツは、両国とも恐るべき経済・政治面での危機に直面していたが、アメリカはフランクリン・ルーズベルトニューディール政策、ドイツはアドルフ・ヒトラーナチスにそれぞれ活路を見出したということだ。

 

ストラウスとハウの著作をはじめて知った時、私は彼らの理論がアメリカ以外の国でも応用できるか考えはじめたのだが、映画のインタビューの時、私は1790年代のフランスや1917年以降のロシアが恐怖政治につながったことに触れ、バノンはこれを映画の中で採用している。

第二に、その理論は国際的な影響があるという点であり、これはかなり不吉な部分だ。ところが映画ではその部分がカットされていた。

バノンはストラウスとハウの理論が、国内の危機だけでなく国際的な危機の可能性を指摘していることについても長年考えてきたはずであり、これはむしろ明らかだ。当時のインタビューで、彼は以前の三回の危機において大規模な戦争が起こっており、しかもその規模が回を追うごとに規模を拡大させていることについて何度も指摘している。

彼は現在の「危機」において、新たな、しかもさらに大規模な戦争を予期しており、しかもそのような展望に怯えている様子はまったく見せていなかった。

私はその点に関して彼と意見が違い、そのことを彼にも明言した。ところが国際紛争の歴史は私の専門であることを知っていたバノンは、何度も私に「短期から中期的には、少なくとも第二次世界大戦規模の紛争が起こると予見できる」と言わせようとしているが、私はそれを拒否した。

終末的なレトリックや考えは危機の時期に拡大するものだが、トランプ政権における最大の危険はむしろここにあるのかもしれない。そして意識ある国民は、この部分を今後長い期間にわたって注視していく必要があるだろう。

 

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