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ロシアの核兵器の報道

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プーチン露大統領、「無敵」の核兵器を発表 - BBCニュース より引用

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は1日、モスクワ・クレムリンで行った今後の施政方針に関する年次教書演説で、「無敵」だとする一連の新たな核兵器を発表した。

17日後に予定される大統領選を制し4期目に入る見通しのプーチン大統領は、「世界中が射程に入る」とする巡航ミサイルなどを公表し、西側諸国が「新たな現実を考慮に入れなくてはならず、(新兵器が)こけおどしでないと(中略)理解しなくてはならない」と述べた。

プーチン氏は演説で、動画を使って、2つの新たな核兵器運搬システムを紹介。プーチン大統領は、察知されることなく攻撃できると説明した。動画には、米南部フロリダ州を複数のミサイルが攻撃するような内容が含まれていた。

プーチン大統領は1つのシステムについて、「探知されにくい低空飛の巡航ミサイルは(中略)ほぼ無制限の射程距離に核弾頭を運ぶ。飛行経路は予想不可能で、何十もの迎撃システムをかいくぐることができ、既存のあらゆる防衛システムに対して、そしておそらく未来の防衛システムに対しても『無敵』だ」と語った。

年次教書演説をするプーチン大統領(1日、モスクワ)Image copyrightAFP
Image caption年次教書演説をするプーチン大統領(1日、モスクワ)

もう1つのシステムは、潜水艦から発射される、核兵器を搭載できる長距離ミサイルだった。

テレビ放映された2時間にわたるプーチン氏の演説には、上下両院の議員が出席した。プーチン氏は新兵器の開発は、米国が開発するミサイル防衛システムに対抗するためだと語った。

国務省は、「米国への核攻撃を描いたアニメーション動画を見せられたのは確かに残念だ」と述べ、「責任ある国際社会の一員のするようなこと」ではないと付け加えた。

野党指導者は出馬できず

3月18日の大統領選でプーチン氏の対抗馬は7人いるが、幅広い支持を集められる候補はいないもよう。候補者たちの間で激しい議論が交わされた先月28日のテレビ討論会には、プーチン氏は参加しなかった。

出馬を阻まれた著名な野党指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏は大統領選のボイコットを呼びかけている。

プーチン大統領は選挙運動をあまり行っておらず、次期6年の任期に関するこれまでの言及も限られている。

貧困撲滅

プーチン氏は演説の前半を使って、ロシアの労働者や労働者の懸念に触れた。その上で、今後6年間で貧困者を半分に減らし、平均寿命を日本やフランスの水準まで引き上げたい意向を示した。

プーチン氏は、「我々にとって1人ひとりが大切だ」と語り、雇用増と長命化に取り組むと表明した。

2000年時点で、貧困ラインを下回るロシア国民は4200万人いたが、今は2000万人だとプーチン氏は指摘した上で、さらに減少させる必要があると語った。

ロシアの貧困率の推移(1992~2016年)
Image captionロシアの貧困率の推移(1992~2016年)

プーチン大統領は、ロシア国民は自国の力を当然視すべきでないと警告。「ロシアは外交、経済、防衛面で大きな可能性を持つ大国になった」と述べた。拍手が上がるなかプーチン氏はさらに、「しかし、人々の生活の質や福祉を確保するという非常に重要な課題から鑑みれば、もちろん、我々は必要な水準に達していない。だが、我々は達成しなくてはならないし、達成する」と語った。

プーチン氏はさらに、道路への支出を増やし事故を削減すると約束したほか、教師たちは十分な給与・賃金を得るべきで、過疎地域の住民のインターネットと医療サービス両方へのアクセスを改善しなくてはならないと述べた。

テクノロジーと安全保障

プーチン氏は演説で、デジタル分野での成長は非常に重要だと語り、ビッグデータの蓄積と処理でロシアを世界の主要な中心地にする考えを示した。

ロシアの労働人口を示す表(写真)など、演説では図表が多用されたImage copyrightEPA
Image captionロシアの労働人口を示す表(写真)など、演説では図表が多用された

大統領は、ロボットの製作や人工知能(AI)で進歩が必要だと強調し、テクノロジー分野で新たな才能を育て、留学生の受け入れを推進すべきだと述べた。

さらに、シリアでのロシア軍の活動にも触れ、反体制派と戦うアサド政権への支援によって、ロシアの防衛能力の向上を誇示できたと語った。

ロシアは最近、最新鋭の戦闘機「Su57」2機をシリアに派遣した。Su57は依然として試験段階にある。

「Su57」の写真。シリアの実戦で使われたのを確認した情報はないImage copyrightAFP
Image caption「Su57」の写真。シリアの実戦で使われたのを確認した情報はない

このほかプーチン大統領は、クリミア半島につながる橋が今後数カ月中に開通すると発表した。ロシアはプーチン氏の現任期中の2014年に、ウクライナ領のクリミア半島を一方的に併合している。

プーチン氏は、北極地域での軍の基盤を強化することで、同地域に対する国益を守っていると述べた。

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新兵器の主張はどの程度説得力があるのか――<解説>ジョナサン・マーカスBBC防衛担当特派員

核兵器を近代化して強いロシアを確立すると強調するプーチン大統領の姿勢は、ドナルド・トランプ米大統領による数カ月来の同様の発言を反映したものだ。

プーチン氏は演説で、米国の弾道ミサイル防衛をすり抜けられるとする、2つの核兵器運搬システムの開発を強調した。

なぜすり抜けられるかと言うと、簡単に言って、両方のシステムが弾道ミサイルではないからだ。弾道ミサイルは、大きな弧を描く軌道で大気圏外から落下する。

1つのシステムは、実質的に核弾頭を載せた長距離魚雷で、ソビエト時代から開発がうわさされていた。現在では、米国のアナリストらから現実的な脅威と考えられている。

プーチン氏が巡航ミサイルだと説明するもう1つのシステムは、開発途上にあるように思える。非常に速い「極超音速」システムの可能性があり、ある軍縮専門家は「ステロイドで増強したようなグライダー」と表現する。これも現在のミサイル防衛システムをかいくぐれる可能性がある。

中国や米国も同様のシステムの開発に取り組んでいる。

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(英語記事 Russia's Putin unveils 'invincible' nuclear weapons

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