「ロシア疑惑」捜査は終わり?起訴容疑に共謀の文字は無し【木村太郎のNon Fake News#19】 | ホウドウキョク
より引用
===
3 Lines Summary
◎ USAトゥデー紙電子版「フリンの供述以外に証拠がないなら捜査は終わり」
◎ ムラー特別検察官は、トランプ陣営がロシアと共謀して大統領選を不正に操った疑
いを捜査
◎ しかし、フリン氏の起訴容疑に「大統領選」や「共謀」という言葉はない
トランプ大統領の「ロシア疑惑」はどこへ行ってしまったのだろう?
その捜査をしているムラー特別検察官が、トランプ大統領の元安保担当補佐官のフリン氏を偽証で起訴したと発表した時はいよいよ本丸の大統領に捜査の矛先が及ぶのかと思わせたが、そうでもなさそうだ。
「フリンの供述以外にムラーに手持ちの証拠がないのならば捜査は終わりだ」
USAトゥデー紙電子版に五日掲載されたジェームス・ロビンス氏の論評だ。
トランプ陣営は本当に「ロシアと共謀」して大統領選を不正に操った?
そもそもムラー特別検察官は、ロシアが昨年の大統領選挙に介入してヒラリー候補を貶めるフェイクニュースを流したり、投票システムにハッキングしてトランプ候補を勝たせたのではないかという疑惑をめぐって、それにトランプ陣営が関与していたのかどうかを捜査するために指名されたのだった。
この一連の疑惑を、米国のマスコミは「ロシアcollusion」と呼んでいるが、collusionとは「共謀」という意味に他ならない。つまり、トランプ陣営がロシアと共謀して大統領選を不正に操ったのではないかという疑いだ。
偽証で起訴されたフリン元安保担当補佐官
しかし、フリン氏の起訴をめぐってムラー特別検察官が1日発表した容疑事実は次のようなものだった。
「フリン氏は昨年12月22日、トランプ政権移行チームの最高位の高官に国連でのイスラエルに対する制裁が採択されないようロシアのキスリアク大使をはじめ各国の代表に働きかけることを指示されたが、この事実について連邦捜査局(FBI)に偽証した」
そこには「大統領選」も「共謀」という言葉もなかった。
ローガン法にはあたらない?
米国にはローガン法という法律があり、一般人が外交交渉をすることを禁じているが、フリン氏がロシア側と接触を指示されたのは大統領選の後のことでトランプ氏はすでに「大統領予定者」であり、この法律の言う「一般人」には当たらないというのが大方の見方だ。
フリン氏は偽証する必要もなかったはずだとも言われ、USAトゥデーのロビンス氏はこう書いている。
「大統領予定者を含めて政権以降チームが外国政府関係者と話をすることは反逆罪には当たらず、単に任務を遂行したことに過ぎない」
それでも米国のマスコミは「ロシアcollusion」という言葉を使い続けているが、それは誰が、何時、何をロシアと共謀したことなのだろうか?
トランプ大統領に不利なことならば多少根拠が怪しくともどんどん伝える米国の主要マスコミも、まだそこまでは明らかにできていない。
===
応援して下さる方は上のロゴをクリックして下さい。