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天意無縫 20170409−2 シリア問題のきっかけと空爆に対する各国の反応の報道

アメリカ国務長官、「ISISの結成目的はシリア政権の打倒」 - Pars Today 

より引用

 

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アメリカのケリー国務長官が、「アメリカは、シリアのアサド政権を打倒するためにテロ組織ISISを結成した」との異例の発言を行いました。

英語のインターネットサイト、オフ・ガーディアンによりますと、ケリー長官は、シリアにおけるアメリカの主要な目的がアサド政権の打倒であるとし、「アメリカ政府は、この目的を果たすためにISISの結成を許可した」と語りました。

また、「アメリカは、ISISの結成やこの組織の権力増大により、シリアのアサド大統領にアメリカの望む外交的な解決手段を見出させ、退陣に追い込むことを希望していた」とし、「アメリカは、この2つの目的達成のために、ISISの一部のメンバーを武装化した」と述べています。

さらに、「アメリカ政府は、ISISがいつでもより強大化することを視野に入れていた」とし、「アメリカは、シリア政府がロシアに軍事支援を依頼するとは予想していなかった」としました。

この報告によりますと、シリアの反体制派グループの代表者との会談における、ケリー長官のこの談話の音声ファイルは、これ以前にCNNやアメリカの新聞ニューヨーク・タイムズに公開されていましたが、アメリカのISIS支援に関するおよそ35分間の部分は、アメリカのメディアにより検閲、削除されていました。

なお、内部告発サイト・ウィキりークスは、オバマ政権にISISが結成されたことに関する、アメリカの次期大統領トランプ氏の発言を認証し、昨年9月22日に行われたケリー長官のこの表明の音声ファイルを公開しています。

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ISISに対して今年1月に、ロシアとトルコは共同軍事作戦を展開していた

トルコと露、初の共同空爆作戦 | TRT 日本語 より引用

 

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ロシア国防省の当局者セルゲイ・ルドスコイ中将は、ロシアとトルコが、シリアでテロ組織DEASH勢力に対して共同空爆作戦を行ったと明かした。

ルドスコイ中将は、シリアの合意に基づいて行われた作戦には、ロシアの Su-24機4機、 Su-25機5機、 Su-34機1機、トルコの F-16機4機、 F-4機4機が参加したと話した。

アル・バーブでの作戦で、ロシアとトルコの戦闘機がDEASHの標的36か所を爆撃したと述べたルドスコイ中将は、爆撃された標的の全ては、参謀本部と空軍司令部によって事前に特定されていたと強調した。

一方、トルコ軍は、有志連合軍空軍所属のイギリスの戦闘機2機がアル・バーブ近郊にあるブザガフ地域でテロリストの標的を破壊したと発表した。

 

(2017年1月18日)

 

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ところがシリアは民間人が犠牲になるナパーム弾を2月23日には使っている

アサド政権、ナパーム弾で民間人を攻撃 より引用

 

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同国南西部にあるデラで、反体制派地域に対して昨日2月23日に空爆が行われ、10人が犠牲となり、39人が負傷した。

アサド政権は、ハレスタで民間人の住居地にも可燃性のナパーム弾を使って爆撃を行った。

爆撃で多数の人が負傷し、ナパーム弾が命中した建物で火災が起こり、物的損害が発生した。

ダマスカス東部にあるハレスタは、2月19日にミサイルの標的となった反体制派が支配するカブン地区から避難した約3000家族の受け入れも行っている。

スタファン・デ・ミストゥラ国連シリア特別顧問は、ロシアがジュネーブ会議の開催中は空爆をやめるようアサド政権に求めたと発表していた。

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さて空爆に対して、我が国の安倍総理は早々に支持を表明した

【シリア攻撃】安倍首相の発言全文 「米政府を支持する。国際社会と連携して日本の役割を果たす」 - 産経ニュース より引用

 

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安倍晋三首相は7日午後、米軍がシリアにあるアサド政権の空軍基地を攻撃したことについて化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を日本政府は支持する」と述べた。首相官邸で記者団に語った全文は次の通り。

◇ 

 シリアにおいて再び、化学兵器によって何の罪もない多くの一般人が犠牲となりました。幼い子供たちまでもが犠牲となった惨状を目の当たりにして、国際社会は大きな衝撃を受けています。

 極めて非人道的であり、国連決議にも反します。化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を日本政府は支持致します。その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を防ぐための措置と理解しています。

 そして、東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増しています。その中で、国際秩序の維持と同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ米大統領の強いコミットメントを日本は高く評価します。

 今後、米国をはじめ国際社会と連携をしながら、世界の平和と安定のために日本は果たすべき役割をしっかり果たしてまいります。

 

この内ロシアの反応は

アメリカのシリア攻撃に対するロシアの反応 - Pars Today より引用

 

アメリカのシリアに対するミサイル攻撃は、外国の政府に対するトランプ政権の初めての直接軍事行動と見なされます。この攻撃に対してロシアはどのような反応を示すのでしょうか?これについて、IRIBミールターヘル解説員は次のように語っています。

この攻撃に対するロシアの最初の反応は、これについて検討するロシア外務省の緊急会議の開催でした。現在、この攻撃へのロシアの対応方法は、アメリカの次の行動に決定的な影響を及ぼす可能性があります。

実際、シリアにおけるアメリカの軍事行動には二つのシナリオが想定されます。一つ目は化学兵器に対するアメリカのレッドラインをシリア政府が越えたことに対して、アメリカが断固とした反応を示すために最近のミサイル攻撃を行ったというものです。この場合、ロシアは口頭での非難に留まるでしょう。アメリカはロシアにこの攻撃を行うことを通達していました。実際アメリカはこの攻撃に対してロシアは沈黙していたと主張しています。こうした中、ロシアは国際法の観点から、この攻撃を違法行為と強調し、この問題への検討に向けた安全保障緊急会議の開催を求めました。

そしてもう一つのシナリオは、金曜未明のミサイル攻撃をアメリカによる攻撃拡大の前段階と見なすものです。シリア各地にロシアの兵士や装備の多くが存在し、彼らに被害が及ぶ可能性があること、そして何よりも重要なのはロシア軍がシリア政府を支持するために、大規模に駐留していることや、テログループと戦っているロシアとシリアの戦略的関係に注目すると、ロシア政府はアメリカの軍事作戦に対する具体的な反応を考慮に入れることになると予想されます。この場合、シリアの危機が拡大しそれが国際的な紛争に変わる可能性があるでしょう。

基本的にロシアとシリアの軍事協力は、シリアの戦略的利益の方向で、同国に安定を回復させるために行われています。現在、ロシアの最大の目的は、中東での同国の唯一の地政学的地域として、シリアを維持することにあります。この問題は、とくにロシアにとってのタルトゥース海軍基地の重要性に注目すると、説明することができます。タルトゥース海軍基地は、国外にある唯一のロシアの軍事基地です。このため、ロシアはどんな犠牲を払っても、この基地を維持しようとするでしょう。さらにロシアはラタキアにある空軍基地に恒常的に駐留することで、シリアでの長期間にわたる駐留の下地を整えています。このように、ロシアはシリアでアメリカの目的に対抗するでしょう。この問題はロシアと西側の全体的な対立の枠内で意味を成するものであり、現在ヨーロッパ東部に加えてシリア問題においても意味を見出しているのです。

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また、ロシアと共同作戦をしたトルコの反応は

【シリア】 アメリカ軍攻撃 トルコの反応 より引用

 

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【シリア】 アメリカ軍攻撃 トルコの反応

大統領府のイブラヒム・カルン報道官は、アメリカ合衆国によりホムスにあるシャイラト空軍基地に向けて今日(4月7日)行われた空爆を、アサド政権の戦争犯罪に対する良い返答だとみなしていると発表した。

 

ヌマン・クルトゥルムシュ副首相は、軍事基地の爆撃は前向きで有意義な歩みとなったと述べた。

アメリカのこの軍事作戦が和平に貢献するよう望んでいると述べたクルトゥルムシュ副首相は、

「アサド政権が自国の国民に被害を与えられなくなるまで国連が制裁を科すべきだ」と語った。

チャウショール外務大臣は、アメリカがアサド政権の空軍基地を爆撃したことに関し、「アメリカのこの介入は真っ当だと我々はみなしている。」と語った。

チャウショール大臣は、「シリア内の安全地帯がより一層重要性を帯びた。この安全地帯を拡大する必要がある。」と述べた。

外務省も、アサド政権がハン・シェイフンへの化学兵器攻撃を行ったこと受けてアメリカがシャイラト空軍基地に対して行った軍事作戦は極めて良いものだとみなしたと強調し、「類似の犯罪を罰し、説明をつけさせるために踏まれるステップを、トルコは全面的に支援するだろう。」と発表した。

オメル・チェリキ欧州連合(EU)担当大臣も、この軍事的決議は重大なメッセージであり、他の国々がこの軍事的決議を非難するなどのアプローチを行うことは容認され得ないと話した。チェリキ大臣は、

「今日までアサド政権の行ってきた虐殺は、見て見ぬふりをされてきた。今日至った点は、以前の誤った決議の結果である。」と語った。

 

(2017年4月7日)

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各国の反応は

イスラエル、サウジアラビア、イギリス、トルコが、アメリカのシリア攻撃を支持 - Pars Today

 

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アメリカが、シリア・ホムスの空軍基地をミサイルで攻撃した後、イギリス、サウジアラビア、トルコ、シオニスト政権イスラエルなどのテロ支援者がこの攻撃を支持しました。

シリア空軍基地に対するアメリカのミサイル攻撃を受け、サウジアラビアは、この攻撃を完全に支持し、これはイドリブでの化学兵器の使用に対するトランプ大統領の勇気ある決断だとしました。

シリア反体制派の関係者も、7日金曜、「シリアの反体制派連合は、アメリカのミサイル攻撃を支持し、アメリカ政府に対し、シリア空軍の能力を破壊するよう求める」と語りました。

こうした中、イギリス首相府の報道官も、「イギリス政府は、アメリカのシリアへの軍事介入は、シリア政府によるイドリブへの化学兵器による野蛮な攻撃への適切な対応だったと考えている」と主張しました。

シリア政府は、イドリブへの化学兵器による攻撃を否定しています。

オーストラリアの首相も、「アメリカのシリア攻撃は、適切な対応だった」と主張しました。

さらに、トルコの副首相は、アメリカのシリア空軍基地に対する攻撃を肯定的な行動だったとしました。

アメリカは、7日未明、4日のイドリブに対する化学兵器による攻撃を口実に、地中海の艦船からトマホーク59発をシリア空軍基地に向けて発射しました。

ホムス州知事によれば、アメリカの攻撃は、トルコ、サウジアラビアカタールの要請により、イスラエルとの完全な調整の上で行われたということです。

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<コメント>
 
その他、中国やイランや北朝鮮は非難している。
さて、その中でトルコが支持しているのは注目すべきかと思う。
ロシアと連携で、ISISを掃討していたからである。
イスラムの国だから、皆反対というわけではなく、
当地に関わり事情を知っていると思われるトルコの支持があるのは、
簡単に、この空爆が問題だということができないのではないかと思う。
また、アメリカは独断で行動したのではなく、各国との調整をして実行してきている。
そこで、支持する国も多いということがポイントである。
今後詳細な情報が出てこよう。
 
どなたかアメリカの反応をまとめて書いてくださることを願う。
私も、トランプを支持したい。
ぜひ、もう一度トランプ大統領の意図を記者会見で確認していただきたい。
 
 
 


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