己亥の歳 曹松 聖和三年の歳 詠み人知らず
沢国の江山 戦図に入る 潤沢な郷 清平の山河 善悪の一線に入る
生民 何の計あってか 樵蘇を楽しむ 聖徒 何の計あってか 聖業を楽しむ
君に憑りて話すこと莫れ 封侯の事 王妃に頼んで話すことなかれ 功績に出世
一将功成りて 万骨枯る 一長功成りて 万命滅ぶ
チャングムを見た。43~44話。
大長今-宮廷女官チャングムの誓い-|無料動画 GYAO!|ドラマ
チャングムは宮中での陰謀によって母親をしに追いやられ、幼い日に母親と死に別れた。
母親のために小石を拾い集め、母親の上に積み重ね墓とした。
その後宮廷で育てられたチャングムは、運命に導かれ母の親友であったハン尚官に教育される。ハン尚官を師と仰ぎ宮廷料理人として研鑽したが、母に続き師までも宮中の政治権力闘争に巻き込まれ、王に料理したアヒルが温泉地の硫黄を知らずに食べていてこれによって王の具合が悪くなったと糾弾された。全くの濡れ衣であったがハン尚官は拷問を受け続け、あとからチャングムも引き捉えられた。済州島に島流し奴隷の身に処せられた二人だったが、先に拷問を長く受けていた師は済州島に渡る船着き場まで歩かされる中で歩くことができなくなり、チャングムが背負って行くことになり、背中の上で息絶えていく。役人たちに懇願して土をもって墓とした。こうして生みの親も育ての親も失って島流し奴隷生活が始まった。
しかし、チャングムは女医になれば宮中に戻れることが分かり、女医に師事して目的を遂げた。次第に評価され王妃の命まで救ったチャングムは、ハン尚官の無実を証明するため、王妃に頼んで王女の病歴を全て知ってお仕えしたいと偽り、王室の重要機密が補完されている部署に入る許可を王妃から取り、実際には王の病歴の書かれている3冊の本を一回ごとに一冊持ち出しては書き写し、アヒルを召し上がったことの他にある王の病気のの原因を見つけ出そうとした。それは、再びかっての事件の際とほぼ同じ病状がさらに悪化して苦しむ王の救済となり、無実の罪に死んでいった師の名誉を取り戻す唯一の道であった。
だが、あまりにも無謀で大胆な試みは、恩讐の知るところとなり、国家の重要機密を管理する者によってチャングムは抹殺されそうになる。
王妃を騙し、しかも王女ではなく王の病歴を勝手に見るという大罪を計って実行したことが、王妃の王妃の耳に入り、逆鱗に触れたからであった。
この間、王の病状は悪化するばかりで快方の兆しは見られず、医官たちはどうすることもできないでいた。
夜も更け静まった頃に、役人たちに猿ぐつわをはめられ、体がすっぽりはいる白い布袋をかぶせられ、担がれて毒を盛られる処刑場に運ばれていったチャングムだったが、突然連れてこられた部屋に現れたのは、チャングムの処刑を命じたはずの王妃であった。
王妃は王の病気を治す方法を見つけよと厳しく言い渡した。
それができたなら、おまえの過ちは赦し、宮廷に戻してあげよう。しかし、できなければ命はない。
チャングムは王と王妃と師のために、さらなる決意をするのであった。
このブログでは度々心情は霊的世界を突破した先にあると話してきた。
主のために肉的死を超え、霊的死を超え、最も愛する者さえ傷つけ殺すかの如し。
何処にも自身の存在するアリバイの許されぬ立つ瀬のない窮地を超えて
先駆け既に立たずみ待たれる主に相見える。
信仰を知らぬチャングムは何故そのような道を敢えて行かざるを得ないのであろうか?
宮中にいる悪の勢力は一つとは限らない。一つの勢力の悪事に荷担し、功績を上げ出世を目論む者が現れ目的を遂げることもあろう。
何をやってもうまくいかず、自分がかえって追いつめられて、今まで仕えていた悪の勢力から、また別の勢力に鞍替えし、以前支えていた者たちを今度は葬り去ろうとすることがある。ヨルイという女医がそうであった。
師ハン尚官とチャングムを奈落の底に陥れた者が、同じ方法で配下であった者に裏切られ、拷問を受け処刑の日を牢獄で待つことになった。
ここにチャングムは訪れ、衷心からなる懺悔を求めた。おそらくそれで許すためであったのだろう。それでも彼らは悪態をつく。
周りの者は皆、このままそっとしておけば処刑され復讐が成就するという。
しかし、チャングムは正しい解を求め続けている。
かっての恩讐たちがさらに拷問を受けている時に、チャングムが現れる。
そして彼らに関係した王の食事に問題があるのではなく、王の病状の悪化は誤診によるのだと役人たちの前で宣言し、恩讐の命を救ったのである。
王の病気の履歴は国家機密である。
勝手に盗み見れば死罪を免れることはない。
チャングムは「死ぬことは怖くない」と言う。
法を犯し肉を失う以上に王の健康と師の名誉のため雪辱を晴らすことに生きた。
律法と肉を超えた。旧約越えである。
チャングムは王妃とかっての信頼関係を再び結ぶことができた。
王妃は流産したが、介抱の甲斐なく気力がどんどん落ちていった。
誤診していたのである。流産した子供の他に双子のもう一方の赤子が胎中に死んだまま留まっていたからである。
これをチャングムが見抜き王妃は命を救われたのである。
王妃との信頼関係。これは新約の約束である。
ところが、敬愛して止まない王妃様を裏切って、王妃の病歴を見ると偽り、実際は王の病歴を見ていたのである。信頼つまり信仰または約束を超える。
それは大変王妃を失望させ、かつ怒りを招く結果となり、所定の手続きどおり処刑される運びになったのである。
切ないほど愛する王妃様。わたしをこよなく信頼して下さっている王妃様の心情を蹂躙して王の命の保証を得る。
心情の十字架を超える道である。
何の話しか分かるであろうか?
我々もチャングムと同じ立場に今立っている。
王の栄光が回復されるためには、愛する王妃の心情を突き放して、蹂躙し身悶えていく道が我々を待っている。
チャングムは誰かに強いられて行った道ではない。
自らの、そうせざるを得ない押さえがたい思いによって決めたのである。
我々も成約の信仰と心情が試されているのである。
心情の境で主に会う。
「善徳女王」でこんなシーンがあった。
武道の達人 国仙と呼ばれたムンノ(仙門)は王女になったばかりで、言動にまだ少したどたどしさがのこる善徳女王に会った。
善徳女王も自分が思いもよらない言葉をしばしば発言している自分に驚いていた。
天の導きがあったからである。
ムンノ
「王とは何とお考えですか?」
「新羅の王の大業とは?」
「チョンミョン王女様のことは 私も胸が痛みますし ミシルに怒りも感じています。しかし 怒りの力では王にはなれても 目標はかなえられません。怒りは王の資質としてよくないものです。怒りは報復を呼ぶ。」
善徳女王
「お話の要点は?」
ムンノ
「王女様が王になるのは反対です。理由は色々ありますが 今申し上げたのがその一つです。私は王女様のお力にはなれません。王になるのをお望みなら証明して下さい。ミシルより優れていることを・・・私を必要とするならば。」
ムンノという人は、善徳女王の資質を見抜いて、その本当の資質が引き出されるよう促し、本当の資質が現れた善徳女王に仕えたいと言っているわけである。
主人の主人たる所以を現して、ミシルとは違うことを証明して下さい。
私は本当のあなたの資質が眠っているのを知っています。
5%を尽くして、自分の中から引き出して下さいというのである。
大変な忠誠の人である。
これは復讐心を持つ者は医官になってはならないと言われたチャングムと同じである。
韓国の時代劇は西欧のドラマでは「ベンハー」に似ているのかも知れない。
私はあまり韓国ドラマを知らない。
ホジュン・商道・製パン王キムタック・大いなる遺産に今見ているチャングム・朱蒙・善徳女王ぐらいである。
これらは架空のドラマではないかという人がいるかも知れない。
いや、そうではない。一度でも同様の体験をしたことがある信徒には皆それが分かるはずである。現実であると。
知らない人は死ぬまで知らないのかも知れないし、
知っている人は復帰された当初から知っているのかも知れない。
基本的には通常の信仰生活をしていれば一向に差し支えなかったことであろう。
ただ現在は真のお父様にとっても、真のお母様にとっても、御子女様にとっても、御孫様にとっても、歴史上かってないほど重要な局面を迎えている。
非常事態の時には役に立つようである。
さて、日本統一教会の会長職を経験された方の中には、暢気に隠居と考えてか各地で釣りを為されることを楽しみにしておられる方がいるようである。
その地の重要人物にお会いして活躍されているわけでも、地域から頼まれるわけでもないようである。
また別のお方は牧会者からグルメの人として知られているようである。
日本統一教会会長の最初に浮かんでくる印象がグルメとはいかがなものであろうか?
おいしいものを召し上がろうが、高価なものを食べようがいっこうに構わないと思うが、先ず浮かんできたイメージがグルメというのは妙に悲しい。
君に憑って話すこと莫かれ封侯の事
一将功成りて万骨枯る