原理講論を読む

日常生活の中で 考える糸口を求めて

創造原理 絶対思考 基準を考える生活習慣

数学者の岡潔先生はピカソの絵を無明であると言われた。またある評論家はピカソの絵で顔が重なっているように描かれていることから、満員電車でぎゅうぎゅう詰めになった経験を連想して、顔と顔や体と体が押しつけられている、普通でない有様から、不条理を描いていると感じたのである。

確か、カンディンスキーではなかったかと思うが、人々の前で、我々から見たら一見していたずら書きと区別が付かぬ、抽象画をもう一枚そっくりに描いて見せたという話を聞いたことがある。

また、高校時代の親友の義兄は画家であり、その絵は銀座の画廊で売られもしていたのであるが、その画家が言うには、ピカソが描く眼を真似て描いてみようとしても、なかなか描けるものではないのだというのである。

そうは言っても、普通の人間からすれば、なんとへんちくりんな絵だと思う方が自然であろう。こんな絵を描くのはよっぽど天の邪鬼に違いない。とこうなる。しかし、それを描いた御方が天才ピカソである、控えおろう!と言われれば、迂闊なことを言って自分が揺すぶられぬようにすることであろう。

人に歴史ありという。

現在のその人を、そのまま理解することが難しいとしても、その人の人生を遡って、現在に至る道筋を辿ってみれば、なるほどと頷く点を発見するものである。

役者であれ画家であれ一般人であれ犯罪者であれ、時間軸を遡って現在に至る旅を共に辿って、仮想追体験や事情を通してその心情を察することは、人間理解において有効な方法のひとつのようである。

人間を歴史的に見るということである。

さてこの見方は人だけを対象にして有効ということのみならず、他の事象についても同様であるようである。

さて絵画であるが、絵画にも歴史的変遷があり発展がある。絵画史として番組になることもある。

ところでこの絵画の潮流、あるいは本流ともいうべき絵の流れを、理解するに置いて何らかの補助線があれば理解の助けになるであろうと考えることは、ごく自然であろう友もわれるのである。

かってスイスのバーゼル美術館の館長であった、ゲオルグ・シュミットは美術表現の発展を説明するために、自然描写の6つの要素ー空間性・身体性・材質性・描形・解剖性・対象色と、美術形式の6つの要素ー色筆・線・表面・量・色彩・構図をものさしとして、近代絵画の発展を、そのエポックごとの作品の分析を通して、明快に我々素人に示してくれたのである。

既に絶版になっているようであるが、社会思想社の出版で「近代絵画の見方」という本に詳しい。

そのような方法による解析によると、セザンヌピカソが近いということを理解することができる。

この本の原書のの出版が1955年であるが、その時点での判断では、作者がハッキリいたわけではないのではあるが、そのものさしで測った行き着いた先にはクレーがいて、さらにその先にシュールレアリスムと抽象画の二つの潮流があると・・・

もっと身近な例にでは、英語の文法なぞも、ものさしといえるであろう。日本語と英語の動詞やら名詞やら形容詞を比較検討して説明を我々は学生時代に授業で教わってきたことである。

つまり、難しそうに見えることも、何らかの基準・尺度・ものさしをもって、見直してみれば、何もないときよりはずっとはっきりと、物事は見えてくるものであるということである。

 

(12の絶対思考 参照)

 

1,神の立場で考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/15/040754

2,中心が何かを考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/16/030345

3,究極が何かを考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/18/043604

 

4,心情を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/19/042111

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/22/065846

5,動機を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/24/092013

6,価値を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/26/044825

 

7,原理を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/09/29/063145

8,原則を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/10/02/053949

9,基準を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/10/03/062741

 

10、本質を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/10/05/055401

11、目的を考える生活習慣

http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/10/08/064458

12、定義を考える生活習慣

 http://divineprinciple.hatenablog.com/entry/2013/10/09/054011